手術前の最終確認
入院後、主治医から手術についての最終確認がありました。
- 現在考えられる進行度: 胃がん ステージⅠ
- 術式: 幽門側胃切除術 胃の出口側から約2/3〜4/5を、周囲のリンパ節とともに切除します。がんが進行すると、リンパ節にがん細胞が流れ、増殖することがあります。完全な切除のためには、胃だけでなく周囲のリンパ節も切除する必要があるのです。
- 方法: 腹腔鏡(ふくくうきょう)手術 お腹に小さな傷を5ヶ所開け、そこからカメラや医療器具を入れて手術を行います。この方法の利点は、傷が小さいため痛みが少なく、出血も少ないことです。また、術後の腸の癒着が起こりにくく、腸閉塞のリスクも低いと説明を受けました。
手術前日と当日
手術の前日、お見舞いに来てくれた兄と病院内のカフェに行きました。 明日手術をすれば、しばらくはこんな風にのんびりとカフェで過ごすことはできないだろう。再び当たり前の日常が戻ってくることを、強く願わずにはいられませんでした。
2019年6月3日
朝6時、目が覚めます。指示されたアルジネードウォーターを飲み、弾性ストッキングを履きました。
そして午前8時30分、ついに手術室へ向かいます。手術台までは、自分の足で歩いて行きました。指定された部屋に入り、手術台に横たわると、緊張で心臓がどくどくと音を立てるのが分かります。
血圧計、酸素計、そしてたくさんの見たことのない機械が体に付けられ、点滴が始まりました。担当の先生が何か話しかけてくれましたが、何を話したのかは全く覚えていません。
そして、ゆっくりと意識が遠のいていきました。
手術が、始まりました。

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