1日に2度目の「がん告知」
前年のゴールデンウィーク中に、扁桃腺の手術でお世話になった国立国際医療研究センター病院。まさか1年後に再び戻ってくるとは思いませんでしたが、この縁があったおかげで、私は専門病院にたどり着くことができました。
受付で事情を説明し、紹介状を提出すると、すぐに検査を受けることになりました。まずは採血から。「6本取りますね」と言われたときは、ただただ驚きました。そして、これは大変なことになったんだと、事の重大さを改めて感じました。
その後も様々な検査を重ね、結果はわずか数時間後に出ました。
「胃がんです。でも、がんの範囲は広くないので、手術すれば大丈夫です。」
ああ、やっぱり……。頭では理解していたはずなのに、医師の口から「胃がん」という言葉を聞くのは、やはりショックでした。1日のうちに2度も同じ病名を告げられるというのは、なかなかヘビーな体験です。
手術へ向けての準備
何度か日を改めて検査を受けた後、6月上旬に手術をすることが決まりました。それまでに行うべきことは山積みでした。
- 会社への報告: 当時、飲食店の店長をしていた私。胃がんを報告すると、すぐに代わりの社員が手配されました。まずは治療を優先するため、当面は有給休暇で休むことになりました。
- 限度額適用認定証の申請: 高額な治療費に備えるため、事前に申請手続きを済ませました。
- 親兄弟への報告: 独身の私にとって、入院時の身元保証人になってもらう必要があります。43歳になってなお親や兄弟に心配をかけてしまうことが、なんとも切なかったです。
- 保険会社への連絡: 幸い、がん保険に加入していました。保険内容と申請方法を改めて確認しました。
- 入院の準備: 病院から「入院の手引き」を受け取り、衣類や備品を準備。前年にも入院経験があったため、準備はスムーズでした。ただ、胃がんの手術ではおむつや腹帯も使うと知り、少し戸惑いました。
覚悟を決めた日
そんな中、病院から一本の電話がかかってきました。 「手術室が空いたので、予定より早く手術します。明日、入院してください。」
「はい、分かりました。」
心の準備もままならないまま、2019年5月31日に入院。 もう、どうしようもない。やるしかない。

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