診断書が繋いだ、仕事復帰への道
「がん相談支援センター」で得た、担当医の診断書を手に、私は再び会社との話し合いに臨みました。
新型感染症が蔓延する状況で、私自身も会社も、仕事復帰に対して不安を抱えていたのは事実です。担当医から口頭で「問題ない」と言われてはいましたが、正式な書類として判断材料を提出することで、より安心して復帰できると考えました。
会社がくれた「安心」という名の復帰
私は診断書を会社の方に渡し、内容を確認してもらいました。
「担当医からは仕事復帰の許可が出ました。ただ、体調と相談しながらの勤務となりますので、勤務時間や仕事内容に配慮をいただければと思います。また、新型感染症に関しては、感染対策をしっかりすれば問題ありません、とのことです」
診断書を読み終えた会社の方は、こう言ってくれました。
「分かりました。それでは来月から仕事復帰してもらいましょう。ただ、決して無理はしないでくださいね」
「分かりました、ありがとうございます」
心から安堵しました。来月から、ついに仕事に復帰できます。
その後、具体的な勤務時間や仕事内容について話し合いました。まずは1日3時間ほど、飲食業でいう「ランチタイム」から働き始めることになりました。体力的な負担が大きい接客は避け、調理補助から徐々に仕事量を増やしていくことになりました。
「少しでも体調が優れなかったら休むように」という会社の配慮が、とても心強かったです。
一人で悩まないことの重要性
私の会社は、病気になったときから本当に親身になってくれました。今回も私の体調を第一に考えての話し合いでしたので、担当医の診断書は大きな判断材料となりました。
そして、この復帰を可能にしてくれたのが、「がん相談支援センター」での相談です。
相談員の方は、第三者的な立場で私と会社、そして担当医の気持ちを繋いでくれました。まるで皆で協力して仕事復帰という目標に向かう「チーム」を作ってくれたようです。もし一人で悩んでいたら、皆の気持ちがバラバラになり、スムーズに復帰できなかったかもしれません。
この経験から学んだのは、「一人で悩まない」「悩んだらまず相談する」ことの重要性です。多くの人に支えられながら、これからも治療は続いていきます。

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