保険を検討する際に悩むのが「がん保険」です。
種類も多く、保険料も決して安くはありません。
「がん保険って難しい」「がん保険って面倒くさい」「そもそもがん保険って必要なの」
「健康保険で何とかなるんじゃない」
そんな声も聞こえてきます。
今回は「がん」の特徴と「がん保険」の必要性を解説していきます。
「がん」の特徴
「がん」とは一体何でしょう
私も自分自身が胃がんになるまでがんのことはよくわかりませんでした。
ただ「がん」という病気は今や国民病とも呼ばれ、1981年から日本人の死因第1位となっています。
その特徴は年齢による罹患率です。
がん罹患率は年齢が上がるにつれ上昇し、特に男性の場合は50歳を過ぎると罹患率は急上昇していきます。
50歳の男性会社員を想像してください。社内では管理職としてバリバリ働き、家族がいれば教育費と住宅費の支払い真っ最中です。
60歳になれば第二の人生幕開けです。人生100年時代なんて言われてますが、ようやく折り返し地点です。
そんな時にがん罹患率は急上昇していきます。
また生涯がん罹患率は 男性65.5% 女性50.2%で、2人に1人は一生のうちに何らかのがんに罹患するといわれています。
「がん」の治療費、公的保険
がんの治療費はどのくらいかかるのでしょう。
一例ですが私のがん闘病記でも治療費を公開しています。
がん治療費
厚生労働省保険局 平成30年度 医療給付実態調査報告によりますと
悪性新生物(がん)による平均入院数は 19.77日
平均治療費は 1,104,918円(3割負担で331,472円)
となっています。
これは入院、手術にかかる治療費で、この治療費以外に
- 各種検査費用
- 入院時 差額ベット代
- 入院時 食費
- 入院時 消耗品費
- 交通費
- 抗がん剤など化学治療費(治療方針による)
- 放射線治療費(治療方針による)
などがかかります。
治療期間中は働くことができませんので収入がありません。
そのため公的保険制度で補います。
公的保険制度
がん治療中に活用できる公的保険制度は
①高額療養費制度
②傷病手当金
があります。
ざっくりまとめますと、高額療養費制度で医療費は月8~9万円まで抑えられますが(自己負担別)、傷病手当金は以前の収入の2/3です。
そのため公的保険制度でがんになる前の収入を補い医療費を支払うのは難しいです。
また治療が長期になればなるほど負担は大きくなっていきます。
基本的な「がん保険」
がん治療の難しさは
「治療が長期間になることがある」
「仕事、生活が制限される」
「再発の可能性がある」
が挙げられます。
そのためがん保険の給付内容は他の保険に比べ充実しています。保険内容は保険会社により様々ですが、ここでは基本的な内容をまとめます。
診断給付金 | がんと診断されたときに貰える給付金です。 100万~500万が多く、複数回もらえるタイプもあります。 |
入院給付金 | がんで入院した時に貰える給付金です。 5,000円~10,000円が多く、入院日数無制限がほとんどです。 |
手術給付金 | がんで手術した時に貰える給付金です。 保険商品によっては入院給付金日額の○○倍と決められています。 |
通院給付金 | がん治療のために通院した時に貰える給付金です。 保険商品によっては通院日額○○円と決められています。 |
先進医療特約 | 先進医療を受けた時に貰える給付金です。 先進医療は保険適用外で非常に高額になりますので、 特約として備えます。 |
女性特約 | 女性特有のがん治療の時に貰える給付金です。 |
上記以外にも生活保障給付金、抗がん剤治療給付金、放射線治療給付金など様々な内容のがん保険があります。
がん保険は本人のライフプラン、家族構成、資産状況、他の保険(生命保険、医療保険)によって入るべきプランが変わってきます。
条件をよく確認して、必要があれば専門家に相談するのも一つの方法だと思います。
「がん保険」は損得で考えない
「がん保険」は文字通り「がん」に特化した保険です。
そのため
「がんにならなかったら損!」
と考えがちです。
でも保険は損得で考えないでください。
保険は備えです。
がんのリスクは高く、がんに罹患した時の精神的、肉体的、経済的ダメージは大きいです。
転ばぬ先の杖、それが「がん保険」です。
(出典)
コメント