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胃がん闘病記 2020年8月「念願の仕事復帰と、葛藤」

胃がん闘病記

2019年5月17日に胃がんの診断を受けてから、私は仕事を休職していました。

あれから1年3か月――2020年8月3日、ついに仕事に復帰しました。長かった闘病生活。色々なことがありましたが、ようやくこの日を迎えることができました。

担当医の許可は得たものの、以前と同じように働くのはまだ難しい状況です。
特に気をつけなければいけないのが、胃腸の管理です。胃を3分の2切除した影響は、術後だけでなく、生涯ずっと続いていくものだからです。仕事中は、朝食のタイミングや昼食の量、そして消化と栄養、胃腸への負担と体力維持を常に考えながら食事をする必要があります。少しでも間違えると、下痢や腹痛に襲われてしまい、仕事に支障が出てしまいます。

最初は1日3時間を目安に勤務し、体調と相談しながら少しずつ仕事量を増やしていくことになりました。

2020年8月3日、仕事復帰初日。
この日は本社で事務手続きを済ませました。私の仕事は飲食業です。以前は店長として働いていましたが、当面は店長職は務まりません。会社の配慮で、店長の待遇は変わらないものの、配属先の店舗では店長補佐として働くことになりました。配属されたのは、胃がんになる前に勤めていた店舗です。これも私の体調を優先してくれた会社の配慮でした。

事務手続きを終え、配属店舗に向かいました。そこで店長やスタッフに挨拶をし、今後の仕事の進め方を話し合いました。この日はここまで。実務は明日から始まります。

翌日8月4日、いよいよ本格的な仕事の開始です。当面は厨房での調理補佐を任されました。長い間調理現場を離れていたので、感覚を思い出しながらの仕事です。

さあ、仕事だ。 そう意気込んでみたものの……。

仕事が……できません。

手が震え、体が思うように動きません。こんな感覚は初めてでした。 頭が全く回転しないのです。以前は考えるよりも先に体が自然と動いていたのに、今は体が動かず、どう動かせばいいのかさえも考えがまとまりません。

焦りました。しかし、焦れば焦るほど考えはまとまらず、体も動かなくなります。 ショックでした。「仕事に復帰したい!」とあれほど強く願っていたのに、今は「仕事復帰は早かったのではないか」と自問してしまいます。

この日はほとんど役に立つことができず、仕事は終わりました。

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