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胃がん闘病記 2020年3月「抗がん剤治療9か月経過しました。新型感染症が蔓延しています」

胃がん闘病記

抗がん剤治療と新型コロナウイルス、二重の闘い

2020年3月、新型感染症が世界的に広がり始め、どうなるんだろう……と毎日不安な日々でした。一斉休校、イベントの中止、世界的株安。ニュースから目が離せませんでした。

そんな中でも、抗がん剤治療は順調に進み、9ヶ月目に入ると副作用にも慣れてきました。

私の場合は、服用から1週間後に体調が悪化します。腹痛や下痢、発疹、倦怠感といった症状が、特に食後に出やすいので、胃腸に負担をかけない生活を心がけました。

運動は早朝、胃に食べ物が入っていない時間に行い、食後1時間は横になって消化を促しました。

副作用は我慢するものではなく、対処するもの。

これは担当医に言われた言葉です。我慢していても良くなることはありません。副作用の症状を記録して医師に伝え、処方された薬を飲む。体調が悪くなったら無理せず休む。この繰り返しで、少しずつ自分の体の変化に対応できるようになっていきました。

迫られる決断:東京に戻るか、実家で療養するか

次のステップは、社会復帰に向けて生活リズムを取り戻すこと。そろそろ東京に戻って一人暮らしを再開したいと考えていましたが、世の中の状況は悪化する一方です。

しかし、4月には定期的な診察のために東京の病院に行かなければなりません。

なんとか収まってほしいと願うも、最悪の事態に。4月7日、7都府県に緊急事態宣言が発令されました。

東京に行けない。でも、行かなければならない。

家族と話し合った結果、私は決断しました。

「診察のために東京へ行き、緊急事態宣言が解除されるまでそのまま滞在しよう」

感染対策と東京での生活

そうと決まれば準備です。マスクや消毒液は東京では品薄と聞いていたので、近所で手に入るものを揃えて持っていきました。幸い、購入制限はあるものの、手に入れることができました。

ティッシュやトイレットペーパー、米、パスタ、ホットケーキミックスなども、ニュースで品薄と報じられていたので、足りなくなったら実家から送ってもらうことにしました。

4月中旬、覚悟を決めて東京に戻ってきました。昼過ぎの東京駅には人がほとんどおらず、感染症の恐怖を改めて感じました。

病院に到着すると、私の通っている病院は感染症の最前線ということもあり、厳戒態勢が敷かれていました。検査や診察はスムーズでしたが、院内には張り詰めた緊張感が漂っていました。

定期健診の結果は問題なし。ただ、担当医からは「感染症には十分気をつけてください」と念を押されました。目に見えないウイルスとの戦いは、恐怖との戦いでもあります。

翌朝、ウォーキングでドラッグストアの前を通ると、開店を待つ人の行列ができていました。必要なものが手に入らない。これは映画の中の話でも、過去の話でもなく、現実なんだと痛感しました。

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