新型感染症が蔓延し、飲食店は苦境に陥っています。
外出自粛、営業自粛要請、酒類販売自粛要請・・・今までの営業スタイルが否定され、新たな販売スタイルの模索が続きます。
そうした中で新たな販売ツールとして注目されている製品があります。
それが「冷凍自動販売機」です。
今回は冷凍自動販売機の可能性と、実際に購入した内容をリポートします。
冷凍自動販売機とは
日本は自動販売機大国といわれています。
人口当たりの設置数は世界一で、治安の良さもあり街中から住宅街、人気の少ない場所にも設置されるようになりました。
しかしコンビニの普及とともに自動販売機の売り上げは徐々に下落し、設置台数も2000年をピークに緩やかな減少に転じています。
そして自動販売機業界にも新型感染症が襲いかかります。
人々が外出を控えるようになると自動販売機の売り上げも下落し、2020年は飲料自販機の設置台数は前年より3.8%減となりました(出典元:日本自動販売システム機械工業会)。
しかし新型感染症はピンチですがチャンスにもなります。
非接触の自動販売機は新たなジャンルを開拓します。
飲食業界とのコラボです。
注目されたのがサンデン・リテールシステム株式会社の「ど冷えもん」です。
未来から来た青くて丸くてネコ型の、ではありません。マルチストック式 冷凍自動販売機です。
東京都内のラーメン屋が売り上げ減を補うため「ど冷えもん」で冷凍ラーメンを販売したところ、大きな話題となりました。
その後「ど冷えもん」の引き合いは増え、ラーメン、餃子、チャーハン、弁当、スィーツ、海鮮類と様々なジャンルで導入されていきました。
冷凍自動販売機と飲食店の可能性
「冷凍自動販売機で売り上げアップだ!うちの店でも導入するぞ!!」
そう考える飲食店も多いと思います。
でもちょっと待ってください。
冷凍自動販売機を導入するにはいくつか条件が考えられます。
飲食店の知名度
冷凍自動販売機は24時間365日、いつでも好きな時に買い物ができるのが強みです。
ただ当然ですが「欲しい」と思せる商品がなければお客様は来ません。
導入する飲食店に「欲しい」と思わせる商品はありますか?
新型感染症が蔓延する中、なかなか食べられないあの店の味が楽しめる、そう思わせる飲食店の知名度、もしくは看板メニューが存在しなければお客様は来ません。
冷凍自動販売機の設置場所
冷凍自動販売機の設置場所は店内と店外、どちらが良いでしょう。
もちろん店外です。
営業時間に関わらず販売できるのが冷凍自動販売機の強みです。
ビルインの店や上層階の店は不向きと言えます。
あなたの店の外に設置場所、電源はありますか?
別途許可が必要
飲食店の営業には営業許可が必要ですが、飲食店で調理したものを冷凍し、販売するには、作るものに応じた製造業等の許可が必要になります。
また作ったものには食品表示法に基づく表示も必要になります。
詳しくは管轄の保健所と相談になりますが、特に衛生面での管理が重要です。
設備を整え申請し、許可を得る。すぐに設置、とはいきませんので、スケジュールを立てて進める必要があります。
冷凍自動販売機の導入には環境整備と各種手続きが必要になります。
それでも新たな販売ツールとして魅力的であることに変わりはありません。
自店での導入は可能かどうか、検討する価値は十分あると思います。
実食しました
実際に冷凍自動販売機で商品を買ってみました。
ラーメン 「大平軒」
まずは東京・四谷のラーメン「大平軒」です。
どれにしようかな・・・悩んだときは左上の法則で。
麺と具入りスープ、作り方の紙が入っていました。
作ってみます。
とても良い香りがします。
あっさり醤油ラーメンだけどコクがあり、麺にもしっかりコシがあります。
とにかくスープが美味しいです。
冷凍と侮るなかれ、家の近くにあったらフラッと買いに行っちゃいます。
餃子 「四谷工場 新宿御苑」
次は餃子です。東京・新宿御苑の「四谷工場 新宿御苑」です。
迷いますね~。ここも左上の法則で、あとチャーハンも。
買ってきました。早速作ります。
餃子がきれいに焼けました。
餃子は一口サイズです。一口サイズだけど味はしっかり、そのままでも美味しいです。野菜の食感がいいですね。
チャーハンはちょっとスパイシー、パラパラに仕上がってます。前に主張する味ではなく、一緒に食べる他の料理を引き立たせる味です。セットで頼みたいです。
弁当 「ラジュール東京」
最後は弁当です。東京・中野の「ラジュール東京」です。
迷う。ここも左上の法則で・・・いや、サーロインステーキだ。ステーキをレンジで温めたら、やっぱ固くなるのかな?
レンジで温めます。
ステーキのいい香りがします。
レンジで温めたけどステーキにはほんのり赤みが残っています。
驚きました。ステーキは柔らかくジューシーです。調理技術に脱帽です。
副菜も弁当にありがちな濃い味付けでなく、深みのある味付けです。
これは美味しいです。
冷凍自動販売機は飲食店を救う!
冷凍自動販売機の導入には条件があります。
また調理技術、冷凍技術も必要になります。
しかし飲食店にとっては24時間365日販売してくれる、大きな販売ツールとなります。
新型感染症の影響で飲食店は様々な規制を受けていますが、ピンチをチャンスに変えましょう。
テイクアウト、宅配、通販、そして冷凍自動販売機、新たな商機をつかみ、これからも飲食店を発展させていきましょう。
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