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病気やケガが原因で退職したら・・・押さえておきたい雇用保険のポイントを解説します。

病気とお金の話

病気やケガはある日突然やってきます。

治療期間を経て仕事に復帰できれば良いですが、病気やケガが原因でやむを得ず退職したら、今後の生活に大きな不安を抱えると思います。

そんな時に頼りになるのが雇用保険の失業手当(正式には基本手当)です。

今回は病気やケガが原因で退職した場合、押さえておきたい雇用保険のポイントを解説します。

雇用保険の受給条件は?

まずは雇用保険の失業手当を受給するための条件を確認します。

①特定理由離職者以外の自己都合退職の場合
 離職の日以前2年間に、被保険者期間(働いていた期間)が通算して12か月以上あること。

②会社都合退職、特定理由離職者の場合
 離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あること。

特定理由離職者とは、病気やケガ、出産や育児、親族の介護などが挙げられます。
(詳しくは「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」を参照してください。)

病気やケガが原因で退職する場合は②に該当します。また治療のため休職期間(30日以上賃金を受け取っていない期間)がある場合は、離職の日以前1年間にその期間を加えることができます。(最大4年間)

雇用保険のポイント「傷病手当金との併給はできません」

退職後も傷病手当金を継続受給する場合は注意が必要です。

雇用保険の失業手当は「就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力がある」ことが条件になります。

一方傷病手当金は「病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度」です。

相反する制度のため、傷病手当金と失業手当の併給はできません。

雇用保険のポイント「すぐに働けない場合は受給期間の延長申請を」

失業手当には受給期間があります。

原則として「離職した日の翌日から1年間」となっています。

そのため離職後、すぐに働くことができない場合は延長申請が必要です。

受給期間内に病気やケガで30日以上働くことができない状態が続く場合は、「受給期間延長」の手続きを行うことで、働くことができない期間を受給期間に加算することができます。

延長できる期間は、本来の受給期間1年+(働くことができない期間)最長3年 です。

雇用保険のポイント「給付制限が短縮されます」

雇用保険の失業手当は、申請を行った日から7日間の待機期間と2か月間の給付制限があります。

しかし、

特定受給資格者や特定理由離職者については、2か月間の給付制限はありません。

特定理由離職者とは、病気やケガ、出産や育児、親族の介護などが挙げられます。
(詳しくは「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」を参照してください。)

特定受給資格者や特定理由離職者は必要性が高い状況ですので、迅速な給付対応となっています。

社会保障制度を活用しよう。

社会保障制度は私たちが日々収めている税金や保険料から成り立っています。

日々誰かのために役立ち、万が一の時には私たちの生活を支えてくれます。

もし生活に困ったら迷わず活用してください。

分からない事があったら行政や専門家に相談してください。

万が一の時に慌てないよう、制度のポイントを押さえておきましょう。

(出典)
厚生労働省 雇用保険制度
ハローワークインターネットサービス 基本手当について

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